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何でも時代に流されていいのか?

こんにちは!戸井田とおるです。

 財団法人日本高等学校野球連盟のホームページに「日本学生野球憲章」が掲載されている。前文には下記のように記されている。

 「われらの野球は日本の学生野球として学生たることの自覚を基礎とし、学生たることを忘れてはわれらの野球は成り立ち得ない。勤勉と規律とはつねにわれらと共にあり、怠惰と放縦とに対しては不断に警戒されなければならない。元来野球はスポーツとしてそれ自身意昧と価値とを持つであろう。しかし学生野球としてはそれに止まらず試合を通じてフェアの精神を体得する事、幸運にも驕らず非運にも屈せぬ明朗強靭な情意を涵養する事、いかなる艱難をも凌ぎうる強健な身体を鍛練する事、これこそ実にわれらの野球を導く理念でなければならない。この理念を想望してわれらここに憲章を定める。」

「試合を通じてフェアの精神を体得する事」
「幸運にも驕らず悲運にも屈せぬ明朗強靭な情意を涵養する事」
「いかなる艱難をも凌ぎうる強健な身体を鍛錬する事」

素晴らしい!
学生の時ぐらいお金と縁のない世界で、自分の力を頼りに頑張る意味を
知ることは大切だ。

 もともと、アマチュア規定は1901年にIOC(国際オリンピック委員会)が統一したもので、これを真似て1947年に「日本体育協会アマチュア規定」が制定された。ところが、本家のIOCは1974年にオリンピック憲章からアマチュアの文字がなくなり、後を追うようにと言うか、時代に流されて1986年に「日本体育協会アマチュア規定」に代わり、「日本体育協会スポーツ憲章」が施行された。

以下、「日本体育協会スポーツ憲章」の前文だ。
 「この憲章は、財団法人日本体育協会(以下「本会」という。)の目的とするアマチュア・スポーツ発展のための精神を基調とし、これに基づく本会加盟団体の使命及び本会の加盟競技団体における競技者規程等を定めるための基準を示したものである。」

単なる説明文に過ぎない。

そこには「制定理由書」なるものが付いている。
「制定理由書」の前文です。
 「この憲章の制定に際しては、まず本会の目的とする「わが国アマチュア・スポーツの統一組織として、スポーツを振興し国民体育の向上を図り、スポーツ精神を養う」ことを基本としつつ、本会加盟団体の意向を尊重するとともに国際的現状をも考慮し、その内容を定めたものである。」

これは、言い訳でしかない。

 野球特待生制度を安易に認めると決して良い事はない。監視の目が緩いのをいいことにルールを少しづつ破ってきた者達が「皆がやるようになったから、もう良いではないか、解禁しろ。」と言っているに過ぎない。
野球以外のスポーツでは、サッカーやバレーボールにしても、殆どの競技では特待生制度はいまや常識と新聞紙上では報道されている。
テレビやマスコミも4800の加盟校の殆どがルールを守っていることを忘れたかのような報道をしている。殆どが公立高校だからということもあるが、私立と言えども税金から助成金が入っていることを考えると条件は変らないと思う。授業料や寮費を免除するからウチの学校に来て、野球をやれと言うのは、プロとどこが違うのか。

昨年の高校野球、夏季大会の東東京予選での話だが、前年は1回戦でコールド負けを喫した都立足立新田高校が、準決勝まで駒を進めたことを新聞で知り、感動を覚えたことがある。
当初、足立新田高校の偏差値は33で、中退率50%という学校だったが、学校を挙げての取り組みで中退率は2~3%に改善され、偏差値も40を超えた。地域の鼻摘み校から大変身を遂げた頑張りを知って欲しいと思う。人間としての価値は、甲子園優勝校の選手達に勝るとも劣らないものがある。

「試合を通じてフェアの精神を体得する事」
「幸運にも驕らず悲運にも屈せぬ明朗強靭な情意を涵養する事」
「いかなる艱難をも凌ぎうる強健な身体を鍛錬する事」

将来、間違いなくプロ野球の世界で活躍が期待される選手が不慮の事故や事件に巻き込まれ、選手生活を全う出来ず消えていくのを我々は沢山見てきた。また、そこから、新しい世界を開拓し、第2の人生の花を咲かせた選手も知っている。世の中は理不尽の塊みたいなものである。それを乗り越える術は自らが見つけ出さなければならない。
「勤勉と規律とはつねにわれらと共にあり、怠惰と放縦とに対しては不断に警戒されなければならない。」のであると思う。

学生野球連盟憲章に掲げられた理念を読み返した時、
本来の学生スポーツとは何か?
もう一度、原点に戻って考えるときが来ているのではないだろうか。

NHKの人気番組だった「プロジェクトX」で話題になったラグビーの伏見工業高校には、特待生制度はなかったはずだ。

戸井田 とおる

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